黄檗山萬福寺の庭園
 
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  京都の枯山水  京都の庭園  萬福寺の境内


 
旧き佳き中華文化の香りが漂う萬福寺。
庭に関しては東方丈の庭が端正な枯山水になっていますが、
大雄宝殿(だいおうほうでん)と法堂(はっとう)の前に広がる一面白砂のスペースも禅刹ならではの簡素で清浄な庭。
さらに参道が大きなアクセントになり、境内全体が庭との見方もできます。





大雄宝殿(本堂)とそれに至る参道。真ん中の菱形の石は「龍の鱗」とされ、
確か高僧以外は踏んではいけないと聞いた記憶も。








萬福寺には、非公開の名園があるとされていますが、自分が訪れた時に公開されていたのは東方丈の枯山水。
池泉庭園もあるそうなので、特別公開の時にはぜひ拝観したいですね。。










大雄宝殿と法堂の間に広がる白砂の庭は、禅刹らしい凜とした雰囲気。
白い砂の上に参道を通しただけのシンプルな構成が、最高に美しいです。









方丈から観る大雄宝殿と前庭。卍崩しの勾欄は中国趣味の萬福寺らしい意匠








大雄宝殿から望む法堂







大雄宝殿の前庭。真ん中の石は月台と呼ばれ、儀式などで使用されるそうです。





瑞龍寺(富山県高岡市)と同じく、境内全域が「一つの庭」を形成しているイメージですね。







中和門院(ちゅうかもんいん、後水尾天皇のご生母)の邸宅跡に作られた「中和園」





古き佳き中国の情緒が満載の萬福寺。
庭以外にも境内では他の寺院とは建築様式が異なる堂宇など見所は多いです。





明の高僧・隠元禅師が17世紀に建立した黄檗宗の大本山で、朝様式の伽藍がそのまま残されているため、あたかも中国の寺院に参拝に来たかのよう 。
天王殿に祀られている布袋様、時を告げるために使われる魚梛(かいばん)、卍崩しの勾欄、十八羅漢像などなど、 「中国」を感じさせるものがいっぱい。
俳人菊舎が「山門を出ずれば日本ぞ茶摘み唄」と詠んだのも頷けます。





圧巻は大雄宝殿での読経。修行僧たちがすべて堂内に入り、明代に制定された発音で経を唱える (黄檗宗では声明ではなく「梵唄」と言う)姿は、
異国的でありながらも厳粛そのものです。読経の途中でも参拝客は自由に大雄宝殿に入れます。

梵唄のリズムの美しさは感動ものですが、
修行に集中していれば周りに誰が居ようが関係ないという強烈な求道精神にも脱帽・・・・。

特に庭園が好きな自分ですが、名庭園を持たないにもかかわらず、お寺としてはここ萬福寺は大好きな寺院の一つです。
なお、萬福寺は地元では「普茶料理(中国風の精進料理)で有名ですが、観光客はそれほど多くなく、ゆっくり拝観できます。

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