京都国立博物館本館 茶室「堪庵 たんあん

京都の近代建築 京都の煉瓦建築 東山五条〜七条の庭園 


Note : 設計:片山東熊  施工:直営  竣工:明治28年 【重要文化財】  京都市東山区 MAP







「左右対称の厳然たるフレンチ・ルネサンス様式」(近代建築ガイドブック)で、
宮殿建築に優れた手腕を発揮した片山東熊の代表作です。
東京国立博物館やネオバロックの奈良国立博物館と比べて洗練されている印象を受けるのは、
煉瓦の建物にひとしお愛着を感じる日本人の嗜好にもよるのでしょうか。






本館遠望。東山を背に建つ左右対称の大規模な煉瓦建築は、それそのものが「展示品」。
ここでは「本館」と書いていますが、いつの間にか「明治古都館」に名前が変わってたんですね。
この名称。どんな意図で付けられたのか知らないけど、知ったときはかなり悲しかったです。
個人的には絶対に使いたくない名前かな。建物の風格とミスマッチすぎる・・・。










本館正面、噴水前に置かれたオーギュスト・ロダンの彫刻「考える人」も大きなアクセントになっています。 









正面上部の彫刻に注目。モチーフは建築、美術工芸の神とされる毘首羯磨(びしゅかつま)と伎芸天(ぎげいてん)






水盤越しに観ることができる平成知新館内の展示物。なんとも言えない不思議な美しさ











堪庵(たんあん)は本館東側の庭に。
本来の「堪庵」はこの建物の右端の茶室の名称です(平面図は京都国立博物館のホームページからの引用です)。
建物全体は公家屋敷の伝統を継承して作られ、1958年に料亭「順正」を創始した上田堪一郎(上田堪庵)氏から寄贈されました。










茶室は三畳の本勝手台目切(出炉)で、大徳寺真珠庵の庭玉軒を写したとされています。






玄関横の露地。茶室に関しては、京都の国立博物館より、東京の国立博物館の方が充実していますね。
茶道の本場として、もう少し京都国立博物館には、茶室や露地に力を入れて欲しい気もします。






書院前の庭は紅葉の落ち葉で覆われて、晩秋らしい趨きに






玄関の写真を撮影しているとき、霙が降ってきました。京の冬の訪れ、かな。




       
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