杉並区と武蔵野市の境界近くに拡がる東京女子大学のキャンパス。 正門前の芝生を囲み、シンメトリーを基軸に据えた構成で正面に本館、左右に6号館、7号館が建っています。 一見するとシンプルなファサードですが、窓の配置や屋根の下の装飾はとても緻密。 気品を湛えた本館は、名門女子大学の「顔」にふさわしい建築です (自分の世代では、東京女子大は津田塾とともに女子大の「別格」的存在でした)。 幾何学的な庭園の構成、日本庭園とは異なる徹底したシンメトリーが美しく、心地よい空間です 本館と並ぶ東京女子大の象徴的な存在、チャペル・講堂はレーモンド建築の白眉 内部の壮麗さは息を呑むほどの、時間を忘れてしまいそうな空間のようですが、生憎この日は見学できず。 事前の連絡では「見学OK」との承認を得ていたのですが、到着してから「突然の行事で見学不可」に。 ショックが大きすぎたためか、なぜかこの日を境に近代建築への興味が一挙に薄らいでしまいました(でもなにゆえに?笑) 本館背後の緑豊かな木立の中には、珠玉の小建築が3棟。上から安井記念館、外国人教師館、ライシャワー館です。 どれも斬新なデザインですが、外国人教師館はフランク・ロイド・ライトの影響がとても強く表れているような。 各建物が強烈な個性を保ちつつ、全体的には見事な統一性を維持した東京女子大のキャンパス。 レーモンドが創り出した建築美の世界で学べる学生を心から羨ましく思いました。 |
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