日比谷三信ビル | |
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日比谷・霞ヶ関 東京の近代建築
三信ビルのクリスマス
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このビルがまさか取り壊されるとは、もう悲しくて・・・・。 日比谷という超一等地に建つという立地条件を考慮すると、 所有企業に当然それなりの考えがあるのもわかるけど、やっぱ信じられないなー。 重厚な外観、戦前の香りを漂わせるお洒落な内部のアーケード。 もうそれを二度と復元できないこと、その価値を取り戻せないことを承知で
いまや東京ミッドタウン日比谷に生まれ変わりました。 Note: 設計:横河工務所(松井貴太郎) 竣工:昭和4年
地下鉄各線日比谷駅3分 外堀通沿い |
日比谷公園から観る三信ビル。下の写真の胸像はフィリピン独立の国民的英雄ホセ・リサール博士です。 ![]() 重厚なファサード。高さはそれほどでもないですが、皇居にも近い日比谷に相応しい威容を誇っていました。 |
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圧巻は内部ですね。アーチごとの装飾、規則的な意匠の手すりなど、 細部まできめ細かい工夫が施されていながらも、決してゴテゴテしていない趣味の良さ。 ある関係者の方にお話を聞いたところ、このビルは「森」をイメージして作られたとか。 だから鳥の彫刻が照明の横に据えられ、柱の装飾は蔦のような植物が――と納得。落ち着いた空間を創り出してるのもそのせいかもしれませんね。 ![]() エレベーターホールは、東京の各地に残る華族のお屋敷にもあるような、独特の優雅な空間でした。 ビル解体の直前まで営業していた喫茶店「ニューワールドサービス」。窓側に座ってアーケードを観ながら、 コーヒーを飲む時間は至福でした。 柱ごとに取り付けられていたこの鳥たちの彫刻はどこに飛び立っていったのかな。 新しいビルには三信ビルの面影を残したフロアができると言われていましたが、どこかに残されていることに期待したいです。 まさかこの傑作たちを廃棄することなんてできないだろうな。 |
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