退蔵院
如拙が描いた「瓢鯰図」で有名な退蔵院は、桂春院とともに、常時公開されている塔頭です。
方丈横の枯山水庭園は室町時代の画家・狩野元信の作、
しばらく南に歩いたところにある余香苑は、昭和になって庭園研究家の中根金作が築庭したもので、趣が全く異なるふたつの庭を堪能することができます。
元信の庭は山水画を立体的にしたような美しさ、余香苑は実際以上に広さを感じさせるゆったり感が特徴でしょうか。
初夏の余香苑。緑豊かで中根氏の作庭の特徴である穏やかさを体感することができます。
一方で冬の余香苑。緑が失われて寂しい感じもしますが、庭そのものに目が行くため、構成を俯瞰するには最適の季節
四阿に座って庭を眺めるのも贅沢な時間
国名勝の元信庭
名石が配置されてい、華やかさに満ちた庭ですが、ある情報によると、
この庭は方丈の窓から眺めてこそ、画師である元信が作庭した、絵画のような美しさを堪能できるとのこと。
確か方丈内部の特別公開の時期もあったようなので、その時に改めてこの庭の佳さを感じ取れればと思っています
(でもやはり、通常拝観で本来の姿の庭を鑑賞したいですね。残念)。
重要文化財の玄関と方丈。退蔵院は、禅の公案である国宝「瓢鮎図」(ひょうねんず)を所蔵している寺院としても有名です。
退蔵院は1404年、波多野出雲守が建立しました。重要文化財の方丈は、桃山期1602年に建てられたものです。
京都の庭園
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