高輪消防署二本榎出張所   MAP  造形礼賛

高輪・白金 東京の近代建築




高輪消防署二本榎出張所は昭和8年の完成。当時は高輪消防署の本庁舎でした。







灯台のような塔屋がとても個性的。「ドイツ表現様式」にのっとり、海を進む船をイメージして設計されたそうです。
いまでは高層マンションなどに囲まれていますが、それでも独特のスタイルでランドマーク的な存在。
完成した当時は周囲で最も高い建物だったことから、東京湾からも観ることができたとか。







嬉しいことに内部も見学可能。受付で申し出ると、若い消防隊員の方がとても親切に案内して下さいました。







2階に上る階段。足下の窓から入る光が、大理石とセメントで作られた階段を明るく照らします。









消防に関連する貴重な資料が展示されている3階の円形講堂。8本の梁が中心に集まり、美しい曲線を演出します。







この建物の完成と同時に停電用の照明として設置されたガス灯







3階階段フロアの円形窓。昭和初期の流行として、象徴的な存在です。







美しくカーブを描く階段を下りる頃にはどこからか夕陽の優しい光






ずっと気になっていた建物の内部を見学でき、満足感とともに帰路へ。
いちばん印象に残ったのは、案内を担当して下さった隊員の方。
とても礼儀正しく、親切で、いろいろと詳しく説明して下さいました。
消防備品などの案内では、心から消防という仕事に誇りを持っておられる様子が伺え、心から「若いのに偉いなぁ」と感心しました。
自分も一度、救急車のお世話になったことがあるのですが、
気がついたときは病院のベッドの上。お礼も言えなかったのですが、この場を借りて感謝の気持ちを述べさせて下さい。ありがとうございました。






この建物とは全く関係ないのですが、家に帰って西の空を観ると見事なまでに美しい夕焼け。秋はいいなぁ。


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