自覚がない哀しき「コレクター」 管理人のひとりごと



たまに庭や近代建築のサイトを見たとき、
「このホームページの管理人、本当に庭や近代建築が好きなんだろうか」と疑問に感じる時がある。


駆け足でとにかくめいっぱいのスナップ写真を撮りながらも、
「え。この庭(あるいは近代建築)でここのポイントは外せないだろう」という箇所には目もくれず、
「行ってきたー。これで掲載件数○○件目!」で終わり。
ただ「訪問すること」「掲載数を増やすこと」だけが目的の、これぞコレクター!
単にたまたま庭や近代建築を自己満足の充足手段として選んだだけで、
本当は庭や近代建築に興味がないんじゃないかな、と思ってしまう。


SEO対策やSNSへの発信だけに力を入れ、
とにかくユーザー数やフォロワー数を必死で増やそうと努力してる姿勢が、
滑稽を通り越して悲劇にも思えるし、完全に本末転倒ということに気づいてないのかな。

ま、それは管理者の自己満足、自意識過剰だからいいんだけど、
検索結果と発信力だけでそのようなサイトの影響力が深まることで、
結果的には庭や近代建築の良さが伝わるどころか、
「なんや。ここって大したことないやん」という誤解が広まることが悲しい限り。

最たる例は写真。
もちろん自分もそうだけど、素人なんだから写真は下手でもいいと思う。
ただ「はじめに」にも書いたように、角度がずれまくっていたり、
現状から大きく乖離した加工しまくりの「美化写真」を掲載するのは避けてほしい。
その時点で訪問する意欲が失せてしまうし、
本来の庭や近代建築の美しさが台無しになってしまってる(ある面、美への冒瀆)。

あと、コレクターに限ってもっともらしい主張を展開しているけど、
他人が普通に写り込んでいたりする写真を平気でサイトに載せる感覚も論外。
アクセスやフォロワー数を伸ばす努力をするなら、まずその辺の基本を押さえてほしい。


内容よりも「人気」「発信力」が評価される時代(これらも大事な要素だけどね)。

「目立ったもの勝ち」で、「ホンモノ」が軽視されがちな傾向は少し寂しい気もする。

ただコレクターがすごいなぁと思うのはその行動力!
承認欲求を満たすためなら全国津々浦々、どこへでも出かけてしまうパワーには脱帽。
例えば庭では、自分なんか桂離宮大徳寺醍醐寺三宝院などの天下の名園を観てしまうと、
幸か不幸か他の庭を観ても感動しなくなり、行動力が著しくダウンしたりするのに、
コレクターは感動よりもとにかく数をこなすことに重点を置いてるから、フットワークが軽い、軽い。

承認欲求と言えば、コレクターと思われる人のSNSを偶然観たとき、
「いま喋ってる相手が、目の前に居る自分にインスタのフォロワーが5万人もいるって知ったら驚くだろうな(勝利宣言)」
ってコメントしていて、心の底から悲しさと哀れみを感じてしまった。
他人のSNSのフォロワー数とか普通の人は全く興味ないし、友達の会話で話題にもならない。
そのコレクター、たぶん現実社会では友人もいないみたいだし、フォロワー数だけが生きがいなんだろうなー。
現実世界で友人に恵まれていて本当に良かったーと痛感した。



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