旧御所水道ポンプ室 疏水合流トンネル/第三隧道(国宝)


片山東熊が設計し、2025年に重要文化財に指定された「旧御所水道ポンプ室」と2025年に国宝に指定された「第三隧道(トンネル)」出口。
旧御所水道ポンプ室の重要文化財指定名称は「旧御所水道大日山水源地喞筒所」です(2025年5月報道、喞筒そくとうはポンプの意味)。
京都の近代建築 京都の煉瓦建築 南禅寺界隈の近代建築 山科区日ノ岡夷谷町17-5




水道ポンプ室は、赤坂離宮の設計者である片山東熊。
御所に水を供給する施設として、豪壮で気品のある建物とされたようです。

旧御所水道ポンプ室は間近で見ることができないので遠望のみ。
木々の葉が落ちる冬の方が全貌をよく見ることができるかもしれません。
国宝に指定された第三隧道に至ってはさらに見にくいですが、
三条実美の揮毫(きごう)による「美哉山河(うるわしきかなさんが)」の扁額が彫られています。
出典は司馬遷「史記」孫子呉起列伝で、「なんと美しい山河なのだろう」という意味だそうです。

疏水合流隧道(重要文化財)の扁額は、田邉朔郎の揮毫による「藉水利資人工(すいりをかりてじんこうをたすく)」。
琵琶湖疏水の事業を主導した青年技師、田邉朔郎が明治天皇の勅語から引用しました。意味は「自然の水の力を人間の仕事に役立てる」。
ちなみにこれらの揮毫の意味を含め、琵琶湖疏水の説明については「日本遺産 琵琶湖疏水」のホームページを参照しました。
扁額については、京阪電車のホームページにも詳しく紹介されています。

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