東京都庭園美術館(旧朝香宮邸) 茶室「光華」と日本庭園





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アールデコ様式の名建築、旧朝香宮邸。現在は東京都庭園美術館として、往事の姿を伝えています。










竣工は1933(昭和8)年。1920〜30年代に一世を風靡したアールデコ建築を日本に取り入れた
朝香宮鳩彦王の英断と美的感覚には脱帽です(写真はシンボル的存在の香水塔)。









外観はシンプルですが、アールデコ様式の特徴とされる直線、幾何学的な要素を採り入れています。












正面玄関は立体的な女性像が施されたガラスレリーフ扉と床全面に敷き詰められた天然石のモザイク。
デザインは日本人(宮内省内匠寮技手、大賀隆)が手掛けました。







戦前に作られたとは思えない斬新な大広間。天井に40個の照明が整然と並ぶ配置は圧巻です。









大客室と「次の室(つぎのま)」の香水塔。この香水塔は朝香宮邸のシンボル的存在で、
フランスの国立セーブル製陶所で製作されました。
デザインはこの建物内部の主要部分を設計したアンリ・ラパンです。扉の文様はアールデコの極致









庭園に張り出した円形の窓、繊細な植物紋様の側面が見事な大食堂。
パイナップルとザクロの意匠を施した照明が美しすぎる――。












大広間から二階に通じる第一階段。ジグザグの手すりや花模様が美しい照明柱など、
この空間にアールデコの世界が凝縮されています。






二階側から観た階段と照明柱。これが戦前につくられたかと思うと本当に驚きです。









庭園を見下ろす南側のベランダ。大理石で創られる黒と白の市松模様がシンプルで美しく、きわめて近代的









こちらは北側のベランダ「北の間」。天窓と窓の配列が直線的で美しい造形を創っています。
青を基調とした床のタイル(泰山タイル)の色合い、質感も最高――。






ベランダのタイルと曲線も美しく――。












各個人の部屋もそれぞれ個性的で、照明や調度、ちょっとした装飾まで強いこだわりが感じられます。






この部屋は妃殿下の寝室。各部屋の中で最も簡素な作りが印象的です。






この建物の大きな引き立て役は照明。どの部屋の照明も、それぞれの部屋の特徴に合わせ、
とても凝った作りになっています。















照明とともに、朝香宮邸に大きな彩りを与えている要素は、扉や階段、調度などの装飾。
至るところに精緻なデザインが施されています。

茶室「光華」と日本庭園



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説明は「旧朝香宮邸のアール・デコ」(東京都庭園美術館)を参照しました。