御池庭のさらに奥、御常御殿の前に作られた「御内庭」
(参観順路とは逆に水の流れは御内庭→御池庭となります。京都の水流は全て北から南です)。
象徴的な存在の土橋は欄干を含め、簡素な作りの橋ですが、反り具合などがまさに「雅び」の黄金比
全体的に優美な雰囲気で統一されているのですが、石組みなどを見ると、桃山時代の庭によく見られるような「華やかな豪壮さ」も
土橋手前の石組みや水流に架かる石橋などは気持ちが良いほどの豪快さです。この2枚目の写真をよく見ると・・・・
仙洞御所と同様、サギ(?)が庭を悠然と歩いています。
余りにも端正で、適材適所にいるため、最初は模型?と思いました(笑)。
鳥類には全く興味がない自分ですが、京都のど真ん中という立地を考えると、自然と共生しているという意味でもすごいなと・・・。
この優雅な雰囲気と豪壮さが見事に融合しているところが、御内庭最大の特徴でしょうか。
御池庭と御内庭は江戸時代初期に作庭されたそうですが、 中期に改修されたようです。
前田玄似が作り、江戸初期に小堀遠州が手を入れたとする説もありますが、諸説があり特定できていません。
ちなみに、仙洞御所の庭は小堀遠州が指揮して作庭したといわれています。
御内庭の中に建つ地震殿(泉殿)。文字通り、地震の時の避難用建物だそうです。松の剪定がいかにも御所らしくまろやかに。
「迎春(こうしゅん)」と名付けられた御殿に至るまでの露地風の作庭。
奥に位置する「聴雪(ちょうせつ)」とともに、雅やかな名前が印象的
欄干の意匠は、簡素ながらも斬新です。縁の下までちゃんと石が配されており、細部まで行き届いた造形はさすが御所ですね。
これより奥の建物は拝観できませんが、日本の庭園や坪庭の原点とも言うべき場所ということを考えれば、ぜひ公開して欲しいです。
御常御殿前の壺庭に植えられた紅梅と白梅
小御所と御学問所の間にある鞠壺(蹴鞠の庭)
御所の建物にはちょっとした空間にも庭園が設えられています。
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