青蓮院  天台宗、しょうれんいん、京都市東山区 MAP



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粟田御所」として、京都に数ある門跡寺院の中でも特に高い格を誇っていた青蓮院。
皇族や五摂家(天皇家に次いで高い家格を誇った藤原道長の末裔)の出身者が門主を務めました。
江戸時代初期、後水尾天皇の皇女の生活を描いた名著、「皇女品宮の日常生活」にも
弟宮として青蓮院宮の生活ぶりが詳しく書かれ、門跡の高貴な生活ぶりをうかがい知ることができます。

青蓮院の庭では、華頂殿の前に拡がる「相阿弥の庭」が特に有名です。
原型は室町時代に相阿弥が作ったとされますが、江戸時代に小堀遠州が改修した後、
明治半ばに七代目小川治兵衛(植治)が手を加えました。
明治期の青蓮院は、現在の境内よりも広かったようなので、
隣接して建つ元料亭の「粟田山荘」の庭もひょっとして植治が手がけたのかもしれません。







入り口の長屋門前のクスノキが見事な枝振り









まず客殿(白書院)である華頂殿へ。眼前に拡がるのは、相阿弥作とされる主庭「相阿弥の庭」












雨に濡れた緑と龍心池。柔らかな曲線が雅やかで上品な雰囲気












2枚の花崗岩の切石で造られた石橋「跨龍橋」や池の置き石の配置も絶妙。つつじも美しい









小堀遠州が造ったとされる「霧島の庭」。背後の建物は茶室「好文亭」












こちらは宸殿南側の苔の庭。特に目立った造形ではないのですが、幽寂な美しさを醸し出しています。









広々とした宸殿には、御簾(みす)で仕切られた空間や見事な屏風も。
自由に入れるので、自分が高貴な人になったかのような錯覚を味わえます(笑)










全体的に門跡寺院特有の優美さに溢れた、青蓮院の庭と建物と境内。
見応え十分なので、時間を取って拝観されることをお勧めします。




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