三渓園茶室「春草廬」 「蓮華院」 「金毛窟」 「林洞庵」  東京・関東の庭園  MAP  三渓園トップページ


 春草廬 しゅんそうろ



聴秋閣の近くに建つ春草廬は、江戸時代初期に織田有楽斎が作ったとされる三畳台目の茶室で、
大正11年に京都・宇治の三室戸寺から移築されました










この区画だけは苔も美しく手入れされ、重要文化財の茶室に相応しい露地となっています。






中央に置かれた東大寺の礎石を周るように配された飛石。
ところでこの春草廬、重要文化財の指定対象は、右側の大きな建物(原三溪が移築時に付け加えた広間と水屋)ではなく、向かって左の小さな建物。











この部分が、織田有楽斎が造ったと言われる茶室「九窓亭(くそうてい)」で、文字通り九つの窓が設けられています。
狭い茶室という空間に多くの窓から射し込む光景は幻想的でしょうね。







さりげなく設置された蹲踞(つくばい)にも歴史と品格を感じます。元は天龍寺に置かれていたもので、夢想疎石が使用していたとの言い伝えも






ただ春先に訪れたときと異なり、真夏(の春草廬は雑草に覆われて、露地の雰囲気が大いに損なわれている印象も。
他の場所に関しても、蜘蛛の巣で覆われていたり、雑草が生い茂っていたり、という場所が多かった気もします。
広大な庭園ゆえに仕方がないのかなと思いますが、有料で公開している以上、ある程度の整備は必要ではと少し感じました。






聴秋閣
も真夏の直射日光を避けるためか、雨戸が閉めされていてがっかりした記憶も。
文化財の保護が最重要課題ですが、事前の通告はほしいかな。真夏の三渓園はお勧めできません。



 金毛窟 きんもくつ






天授院月華殿間に建つ金毛窟。
一畳台目の狭い茶室で、大徳寺の三門「金毛閣」の古材を利用して作られたことに因み、金毛窟と命名されたそうです。




 
蓮華院 れんげいん







原三渓が自らの構想に基づいて設置した茶室「蓮華院」。大正6年の建立です。



 
林洞庵 りんどうあん






1970年に寄贈された外苑の茶室。八畳の広間と四畳半の小間で構成されています。

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