正式名称は賀茂別雷(かも・わけいかづち)神社。
下鴨神社と並び、古来から皇室や貴族の尊崇が篤く、
近世には豊臣秀吉や徳川家康も祈願に訪れたそう。
うっそうとした森林に覆われた下鴨神社とは対照的に鳥居前は広々した芝生。伝統的な雰囲気とともに、開放的なイメージを漂わせています。

二の鳥居と「楽屋」(重要文化財)。境内には白砂が敷き詰められて、全体が「清浄な庭」の趣


二ノ鳥居の正面に建つ「細殿」(重要文化財)

立砂は上賀茂神社の祭神「賀茂別雷大神」が降臨したとされる神山を象ったものだそうです


「橋殿」(重要文化財)の下を流れる「ならの小川」(御手洗川)


ならの小川は、特に暑さが厳しい季節に貴重な涼感を与えてくれます。 うだるような暑さが続く夏に、そっと手を付けるとひんやり。生き返る心地に。
百人一首の「風そよぐ楢の小川の夕暮れは禊ぎぞ夏のしるしなりける(藤原家隆)」でも有名です。
この歌が詠まれた鎌倉時代からこの流れが現在まで続いているんですね。

神社の中心的な建物「本殿・権殿」(国宝)の入り口に当たる楼門(重要文化財)と玉橋(重要文化財)


ならの小川は、玉橋の下を通り橋殿、そして境内に流れていきます。


上賀茂神社は特に初夏に訪れたくなる神社ですが、桜の季節もお勧めです。



一ノ鳥居と二ノ鳥居の間に咲く御所桜は見事なしだれ桜


神殿(馬場殿)越しに眺める額縁の御所桜は、上賀茂神社ならではの美しさです。

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