岩城亘太郎、岩城庄次郎の庭    

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一条恵観山荘 (2025年8月23日)

古峯園ホテルニューオータニの庭園など多くの名園を手がけた岩城亘太郎(いわき・せんたろう)。
1898年(明治31年)に京都で生まれ、1916年(大正5年)に伯父である七代目小川治兵衛の弟子として修業し、
1941年(昭和16年)に「岩城庭園研究所」(後の岩城造園、現在の株式会社岩城)を設立。
関東を中心に数々の庭園を手がけてきました。

岩城亘太郎の歩みは日本の庭園史に大きな足跡を残していますが、
ロイヤルパークホテルの作庭の経緯などを調べているときに、
ふと目を引いたのがこちらのサイトに作品集が掲載されていた岩城庄次郎(いわき・しょうじろう)。
岩城亘太郎の婿養子、岩城造園の二代目社長として同社の発展に寄与し、
岩城亘太郎とともに古峯園などの造園にも携わっていたことを知りました。

建築資料研究社の月刊誌(現在は季刊誌)「庭」第97号によると、
一条恵観山荘ロイヤルパークホテル、箱根美術館の茶庭は岩城庄次郎が実質的に手がけたようで、
あらためて岩城庄次郎の美的感覚や造園の技術、そして自分が好きな庭の多くに関わっていたことに感動――。
七代目小川治兵衛や岩城亘太郎氏の系譜を継ぎ、
現代的な要素と伝統を融合させた庭を残された岩城庄次郎に敬意を表して、このページを作りました。

安諸定男氏のページにも書きましたが、
伝統をベースに新しさを案出していくのが「美しき現代の庭」。
奇を衒っただけの斬新さだけではない「本物の庭」がこれからも増えていきますように――。



古峯園 (栃木県鹿沼市)  古峯園露地 地図

人工の庭と自然が見事に溶け合った壮大な庭園でありながら、
庭の印象を引き締める石燈籠がさりげなく要所に置かれるなど、細かい部分にまで配慮された設計になっているのがすごい!
茶室周りの露地も整然として無駄がなく、とても垢抜けた造りで、何回訪れても新たな発見がある関東有数の名園です。
茶室「峯松庵(ほうしょうあん)」周囲の庭は主に岩城庄次郎が手がけました。







ホテルニューオータニ (東京都千代田区) 地図  

勇壮な滝で有名な、都心の高級ホテルの庭園。
東京では珍しい本格的な枯山水もあり、ゆったりした気分で回遊できます。






一条恵観山荘 (神奈川県鎌倉市) 地図 玄関と茶室「時雨」 花手水とさまざまな風景  

京都からメインの建物と庭を移設して、周辺の庭園は岩城庄次郎が造りました。
敷地は広くないですが、庭はどの区画もとても丁寧な造りで隙がありません。
「瀟洒」という形容がぴったりで、個人的には鎌倉でいちばん美しい庭と思います。







ロイヤルパークホテル (東京都中央区) 地図  日本料理「源氏香」池泉庭園  

都心のホテルの5階にあるとは思えないほどの本格的な庭。
茶室とその周囲の露地、レストランの横には池泉庭園が作られています。
他の庭と同様、岩城庄次郎が手がける庭は隙のない美しさ






青松寺(東京都港区) 地図  

東京随一の枯山水庭園がある精進料理「醍醐」に隣接する曹洞宗の寺院。
庭は2002年の完成で、州浜と立体的な景観が特徴です。







箱根美術館庭園「神仙郷」 (神奈川県箱根町)  地図






シェラトン都ホテル東京 (東京都港区)   地図  



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